人魚の眠る家の評価
2018年ドラマ映画
堤幸彦監督
篠原涼子主演
今作は事故によって娘を失った家族が過酷な選択を強いられ、その先に見つけた一筋の希望を追い続けるという物語。
「脳死」という思いテーマで描かれた作品です。
今作を見ることで、今までは名前だけが聞いたことがあった「脳死」というものを、深く考えることができました。
ですので、大きな感動と胸の苦しみがありましたが、それ以上に見る価値はあったと思います。
もし自分に息子ができ、その子が脳死状態になったらと考えると、本当に恐ろしいです。
この映画では延命措置ができるほどのお金がありましたが、実際はできる家庭も限られているはずです。
いざという時、自分はどう判断するのかということを考えながら見ると、よりいいかもしれません。
そんな今作の中で、個人的に一番みていて辛かったのが、母親が娘に包丁を突きつけるシーンでした。
脳死しているはずの娘だけど、見た目はただ眠っているようでまだ生きていると信じたい、でもそう思い続けても死んでいるのは変わりありません。
そんな葛藤の中で、自ら手を降した方が楽になれるという母親の苦しみが非常にうまく表現されています。
東野圭吾さんらしくない作品でしたが、感動傑作としては最高傑作となっていました。
